2022.08.09.Tue
「心中・恋の大和路2022」

和希そら
ミュージカル「心中・恋の大和路」〜近松門左衛門「冥途の飛脚」より〜
脚本/菅沼潤 演出/谷正純
近松門左衛門の代表的な世話物の一つである「冥途の飛脚」をミュージカル化した「心中・恋の大和路」は、1979年の初演以来、再演を重ねてきた日本物の名作。
江戸時代の大坂を舞台に、運命の恋に溺れていく飛脚問屋の主人忠兵衛と遊女梅川の姿を、哀しくも美しく謳い上げた物語が、再び宝塚歌劇の舞台に登場致します。
大阪の飛脚問屋・亀屋の忠兵衛は、大和の新口村(にのくちむら)より亀屋に養子に入り、今では当主として差配を振るっている。
しかし、新町の遊郭・槌屋(つちや)の梅川と馴染みになってからというもの、梅川恋しさに槌屋に通い詰め、出来ることなら梅川を身請けしたいとまで考えるようになっていた。
だが、遊女の身請け金など、とても一介の商人が用意出来る額ではない。
それでも忠兵衛は、梅川を請け出す手立てはないかと思案に暮れる日々を過ごしていた。
ある日、槌屋を訪れた忠兵衛は、他の客が梅川の身請けの手付金を納めてしまったことを知る。
忠兵衛以外の男に嫁ぐくらいなら、この場で命を絶つと喉元に剃刀を突き立てる梅川。
それほどまでに自分を恋い慕ってくれる梅川の姿に、これまで感じたことがないほどの愛おしさを覚えた忠兵衛は、片時たりとも離れたくないという想いをついに抑え切れなくなるのだった。
翌日、忠兵衛の親友八右衛門が、江戸から届いているはずの銀五十両を受け取りに亀屋を訪れる。
忠兵衛は八右衛門を店の裏手に呼び寄せ、昨晩起こった事の顛末を打ち明ける――。
なんと忠兵衛は、八右衛門に渡すべき五十両を梅川の請け出しの手付けとして槌屋に支払ってしまっていたのだ。
いくら親しい仲と言えども、預かり金の使い込みは決して許されることではない。
商人としての一線を越えてしまった忠兵衛に八右衛門は怒りをあらわにするが、忠兵衛の想いの深さに免じ、偽の受取証を書いて亀屋を後にする。
その夜のこと。
これさえあれば梅川を身請けすることが出来る――忠兵衛は堂島の侍屋敷に届けなければならない三百両を手に懊悩していた。
万が一にも、この金子を束ねる封印を切ってしまったなら死罪は免れない。
だが梅川への想いを断ち切ることなど出来るはずもなく……忠兵衛の足はいつの間にか新町へと向かっていた。
時を同じくして、槌屋の店先には、忠兵衛が支払った手付金は自分の金だと廓中に聞こえるほどの大声で語る八右衛門の姿があった。
それは、忠兵衛を真っ当な道に戻すためには二度と彼が新町に足を踏み入れないようにするしかないと考えた、八右衛門なりの友情だった。
しかし、折悪くそこに現れた忠兵衛は裏切られたと勘違いし、怒りに任せて懐中の三百両に手を伸ばす。
そして…梅川や八右衛門の制止を振り切り、忠兵衛はついに金子の封印を切ってしまうのだった。
禁忌を犯し、他人の金に手を付けた今、残された道はただ一つ――。
寄辺をなくした忠兵衛と梅川は、大和をさして落ちてゆく……。

新雪組3番手となったそらかずき、ついに東上初主演

黒期男役からは初。異例の出世コースを歩んどります。
相手役は同じく東上初ヒロとなるコノヒト。こちらは想定内ですな。
専科から汝鳥伶(研52)・悠真倫(研28)・凪七瑠海(研20)の3名が登板。
この3人、このまま次の雪組大劇場にも続投予定。
2022年7月20〜28日(シアター・ドラマシティ)、8月3〜9日(日本青年館)
での公演スケジュール。
しっかし、和希×夢白×凪七って、まんま宙組公演やんけ。
前回の壮あゆ版にも出演してたのは汝鳥伶・愛すみれ・妃華ゆきのの3名也。
愛と妃華は役柄も大きくなって見事な凱旋を果たしやす。
そして…
DC公演が始まって1週間経った7/26、突如当日の公演が休止。
そのままDC公演途中終了。
残り3日間6公演がナッシングに。
そのまま日本青年館初日も無念の延期。
8月3〜4日の2日間3公演がナッシングに。
その後さらに休止期間が延び、8月3〜9日の計6日間9公演がナッシングに。
え、だって8/9は千秋楽やん…

8/9千秋楽の午後公演のみ上演し、翌日に追加公演をするという異例の措置に。
結局、本来の日程より9日間15公演がナッシングとなり、
上演できたのはDC5日間8公演、青年館2日間3公演のみに。
ハイ

2022雪 2014雪 1999雪 1998雪 1989月 1982星 1979星
亀屋忠兵衛/
(大坂の飛脚問屋・亀屋の主人)
和希そら/壮一帆/汐風幸/汐風幸/剣幸/瀬戸内美八/瀬戸内美八
丹波屋八右衛門/
(米問屋・丹波屋の主人。忠兵衛の友人)
凪七瑠海(専科)/未涼亜希/朝海ひかる/汐美真帆/桐さと実/峰さを理/峰さを理
忠三郎/
(忠兵衛の幼友達)
真那春人/帆風成海/美郷真也/飛鳥裕/立ともみ/立ともみ/立ともみ
おかね/
(忠三郎の女房)
琴羽りり/愛すみれ/森央かずみ/森央かずみ/京三紗/藤京子/藤京子
孫右衛門/
(忠兵衛の実父)
汝鳥伶(専科)/汝鳥伶(専科)/鈴鹿照(専科)/未沙のえる(専科)/深山しのぶ(専科)/淡路通子(専科)/淡路通子(専科)
妙閑/
(亀屋の後家。忠兵衛の養母)
千風カレン/五峰亜季(専科)/朝みち子(専科)/未沙のえる(専科)/朝みち子/淡路通子(専科)/淡路通子(専科)
伊兵衛/
(亀屋の番頭)
真那春人/帆風成海/美郷真也/飛鳥裕/立ともみ(専科)/立ともみ/立ともみ
与平/
(亀屋の手代)
諏訪さき/月城かなと/未来優希/未来優希/波音みちる/山城はるか/大浦みずき
三太/
(亀屋の丁稚)
霧乃あさと/真地佑果/麻愛めぐる/麻愛めぐる/いつき吟夏/夏美よう/鯉のぼる
庄介/
(亀屋の丁稚)
紀城ゆりや/永久輝せあ/蘭香レア/彩吹真央/大海ひろ/紫苑ゆう/朝香じゅん
おまん/
(亀屋の女中)
愛羽あやね/天舞音さら/愛燿子/愛燿子/千田真弓/宝城さゆり/紫城いずみ
藤屋/
(飛脚宿衆)
悠真倫(専科)/香綾しずる/汝鳥伶(専科)/汝鳥伶(専科)/汝鳥伶/洋ゆり/新城まゆみ
丸十/
(飛脚宿衆)
天月翼/透真かずき/天希かおり/葵美哉(専科)/葵美哉/鯉のぼる/洋ゆり
嶋屋/
(飛脚宿衆)
一禾あお/久城あす/すがた香/穂高ゆう/大峯麻友/孝まりお/孝まりお
もず屋/
(飛脚宿衆)
壮海はるま/大澄れい/冴月晃/愛希朱里/旭麻里/寿美夏子/寿美夏子
伊勢屋/
(飛脚宿衆)
麻斗海伶/央雅光希/夕貴真緒/夕貴真緒/穂高つゆき/高瀬美亜/萬あきら
角屋/
(飛脚宿衆)
真友月れあ/朝風れい/蒼海拓/蒼海拓/若木萌/克美仁/
梅川/
(新町の遊郭・槌屋の遊女)
夢白あや/愛加あゆ/貴咲美里/貴咲美里/こだま愛/姿晴香/遥くらら
かもん太夫/
(槌屋の太夫)
妃華ゆきの/大湖せしる/灯奈美/灯奈美/邦なつき/桐生のぼる/東千晃
鳴渡瀬/
(なるとせ。槌屋の遊女)
莉奈くるみ/透水さらさ//紺野まひる/舞希彩/湖城れいか/月城千晴
千代歳/
(ちよとせ。槌屋の遊女)
愛陽みち/桃花ひな/花純風香/花純風香/紫とも/秋篠美帆/山奈由佳
お清/
(槌屋の女将)
愛すみれ/舞園るり/京三紗(専科)/京三紗(専科)/木花咲耶(専科)/木花咲耶/木花咲耶
おたつ/
(槌屋の遣手)
羽織夕夏/杏野このみ/飛鳥井まり/飛鳥井まり/京三紗/藤京子/藤京子
幇間/
()
希翠那音/真條まから/南帆香凜/南帆香凜/峰央奈奈/未央一/
甚内/
(堂島の侍屋敷の若侍)
蒼波黎也/叶ゆうり/すがた香/すがた香/詩織みき/吹雪仁美/朱鷺のぼる
村娘/
羽織夕夏/愛すみれ//愛燿子/瞳まりあ//紫城いずみ
女の子/
華純沙那/有沙瞳//松雪可奈子/紫とも//
さあて皆さん、
配役にある鯉のぼるさんとは一体誰のことでせう

そうです、次の雪大劇場で西太后をお演りになるあの方です。
※ 1979年、星組で瀬戸内美八×遥くららトップコンビによりバウホール初演。
1982年、星組で瀬戸内美八×姿晴香トップコンビによりバウホール再演。
1989年、月組で剣幸×こだま愛トップコンビによりバウホール再演。
1998年、雪組で汐風幸×貴咲美里コンビによりバウホール再演。
1999年、雪組で汐風幸×貴咲美里コンビにより日本青年館で続演。
2014年、雪組で壮一帆×愛加あゆトップコンビによりDC・日本青年館で再演。


22年雪組版「心中・恋の大和路」 14年雪組版「心中・恋の大和路」
\9,900 Blu-ray 壮一帆×愛加あゆ
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