2021.11.22.Mon

「バロンの末裔/アクアヴィーテ(aquavitae)!!」

  

 
       真風涼帆×潤花
 
ミュージカル・ロマン「バロンの末裔」
作・演出/正塚晴彦
貴族階級の支配が崩れ去った20世紀初頭のスコットランドを舞台に、男爵家に生まれた男が、双子の兄の婚約者への叶わぬ想いを胸に抱きながらも、愛する土地と人々を守る為、貴族的な潔さでダンディに生き抜く姿を描いた物語。
1996年、月組の久世星佳のサヨナラ公演として上演され、心揺さぶる主題歌と共に鮮烈な印象を残した作品の初の再演となります。

20世紀初頭のスコットランド。
由緒あるボールトン男爵家の次男として生まれたエドワードは、屋敷を出て軍隊に身を置いていたが、ある日双子の兄ローレンスが病に倒れたとの報せを受ける。
急遽帰郷した彼を待ち受けていたのは、兄の莫大な借金の為に領地が抵当に入っているという厳しい実情だった。
穀物相場に手を出して失敗した兄のローレンスは、弟がこの窮状を救ってくれることを期待し連絡をしたのだ。
エドワードを兄と共に迎えたのは、兄の婚約者キャサリンだった。
キャサリンと双子の兄弟は幼い頃から共に育ち、エドワードは密かに彼女に恋をしていたが、兄も彼女を想っていることを知り、自身は家を出たのだった。
しかし、今や無一文となった兄との結婚は、キャサリンを不幸にすると憂慮したエドワードは、彼女に婚約を解消するよう促すが、今はローレンスを見捨てることなど到底できないと、彼女はエドワードの言葉を聞き入れようとしない。
一方、エドワードの帰郷の理由を知る同僚のリチャードは、彼が家督を相続するのではないかと注目していた。
リチャードには、いつかホテルのオーナーになるという長年の夢があり、それを実現させる為にはまとまった金が必要で、兄の代わりにエドワードが男爵家の当主ともなれば、その金を借りることができるかもしれないと目論んでいたのだ。
リチャードは夢を現実にするため、意気揚々とエドワードの屋敷へ向かう。
すでに屋敷の領地の抵当権を持つ銀行から差し押さえの通告が来ていることを知ったエドワードは、早速その期限の延期を求めて、金を借りた銀行の頭取であるウィリアムとの交渉に臨む。
ウィリアムは、若くして父トーマスから頭取を引き継いだ切れ者で、手ごわい相手だった。
地主階級に食い込むことを目指す野心家の父トーマスからボールトン家への厳しい対処を命じられていたウィリアムが告げた支払猶予は、10日間。
エドワードはそれ以上は与えられないと断言されてしまう。
切り抜ける手はないものか…この窮地に追い込んだのは全て兄のせいだと腹を立て、男爵家の為に奮闘する意欲を失いかけるエドワードだったが、何故誠実な兄がそこまで穀物相場にのめり込んだのか、その経緯に不信感を抱き始める。
やがてエドワードは、彼を訪ねて屋敷にやって来たリチャードの手を借り、徹底した調査に乗り出すのだった。
ある日、狩りに出たエドワードは偶然キャサリンと出会い、彼女が秘め続けてきた想いを聞かされる。
キャサリンもまた兄のローレンスではなく、エドワードに恋をしていたのだ。
だが何も告げず屋敷を出たエドワードに失恋したと思い込み、父の勧めるローレンスとの結婚話を受け入れたのだった。
彼女の想いに応え、愛を告白するエドワード。
彼の言葉に夢中になり、今すぐ一緒に連れて出て欲しいと言うキャサリンだったが、今のエドワードにはその想いを優しく拒むことしか出来なかった…。
そんな中、エドワードは偶然、屋敷の危機を救えるかもしれない、ある切り札を手に入れるのだった。
エドワードの考えたボールトン家にとっての最善の策とは――。

ショー・トゥー・クール「アクアヴィーテ(aquavitae)!!」〜生命の水〜
作・演出/藤井大介
香り高く、味わい深い、大人の飲み物ウイスキーをテーマにしたショー「アクアヴィーテ!!」は、2019年に上演され、大好評を博した作品。
個性的なウイスキーからイメージした数々の場面において、スタイリッシュでクールな格好良さを持つ真風涼帆を中心とした宙組メンバーの多彩な魅力をお届け致します。
全国ツアー版としてブラッシュアップした「アクアヴィーテ!!」の香り豊かな世界を、是非ご堪能ください。

 

 
いつやいつやと待ち続けた退団発表もなく、どうやらネバセイ以降もコンビ続投みたいなまかじゅん初の全ツ。
宙組としては前作以来、2年ぶり。前作も正塚×藤井コンビでしたが。
 
2021年11月21〜22日(大阪・梅田芸術劇場)
25日(熊本城ホール)
27〜28日(鹿児島・宝山ホール)
30日(長崎ブリックホール)
12月1日(佐賀市文化会館)
3〜5日(福岡市民会館)
8〜9日(沖縄コンベンションセンター)での公演スケジュール。
 
主に西日本を廻るのですね。真風くんの故郷・熊本でも凱旋。
専科から凜城きら登板。専科生として初仕事。
  
  

  
  
ハイ
配役比較
 2021年宙組版  1996年月組
エドワード
(ボールトン男爵家の次男。家督を継げず家を出ている)
真風涼帆/久世星佳
ローレンス
(エドワードの双子の兄)
真風涼帆/久世星佳
キャサリン
(ローレンスの婚約者。双子の兄弟とは幼馴染み)
潤花/風花舞
リチャード
(エドワードの軍隊時代からの友人)
桜木みなと/真琴つばさ
ヘレン
(リチャードの恋人)
山吹ひばり/千紘れいか
ジョージ
(ボールトン家の執事)
寿つかさ/汝鳥伶
スティーブンソン
(ボールトン家の従僕)
優希しおん/樹里咲穂
ケネス
(ボールトン家の従僕)
真白悠希/成瀬こうき
ミセス・サーティーズ
(ボールトン家のメイド頭)
小春乃さよ/梨花ますみ
エミリ
(ボールトン家のメイド)
花菱りず/夏妃真美
フローラ
(ボールトン家のメイド)
湖々さくら/――
マーガレット
(ボールトン家のメイド)
水音志保/――
アンナ
(ボールトン家のメイド)
栞菜ひまり/――
ヘンリー
(ボールトン家の領地に住む羊飼いの若者)
亜音有星/汐風幸
レイチェル
(ヘンリーの妹)
栞菜ひまり/那津乃咲
ジェラルド
(ヘンリーとレイチェルの父。ボールトン家の元庭師)
穂稀せり/大峯麻友
ローバック
(ボールトン家に出入りする会計士)
秋音光/真山葉瑠
トーマス
(ボールトン家の取引銀行の会長。ウィリアムの父親)
凛城きら(専科)/未沙のえる(専科)
シャーロット
(トーマスの秘書兼愛人)
愛未サラ/夏河ゆら
ウィリアム
(銀行の若き頭取。事業拡大の野心を持つ)
瑠風輝/姿月あさと
ブリンクリー
(ウィリアムの秘書)
鷹翔千空/嘉月絵理
イングリッド
(ウィリアムの銀行の客)
水音志保/美原志帆
ハリントン
(行員)
春瀬央季/――
  
ヘインズ
(軍人)
水香依千/光樹すばる
      
1996年、月組で久世星佳×風花舞トップコンビにより大劇場初演。久世星佳のサヨナラ公演。
  ショーは2019年、宙組で真風涼帆×星風まどか大劇場4作目として初演。
  
  
  
     
宙組「バロンの末裔」  宙組「Délicieux(デリシュー)!」
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