2019.01.03.Thu
「群盗-Die Räuber-」

芹香斗亜
ミュージカル
「群盗-Die Räuber-」-フリードリッヒ・フォン・シラー作「群盗」より-
脚本・演出/小柳奈穂子
「群盗」は1781年にシラーの戯曲処女作として出版され、翌年に舞台化された作品。
18世紀ドイツの文学運動シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)の代表作で、ヴェルディ作曲によるオペラ化や、日本でも幾度も翻案されるなど後世に様々な影響を与えた名作です。
自由と法の対立という現代にも通じるテーマ性を持ったこの作品を、宝塚歌劇版では愛と青春の物語としてドラマティックかつロマンティックに描き上げます。
18世紀のドイツ。貴族から金品を奪い、貧しい人々を救う群盗の一団が暗躍していた。
その首領カールは実はモール伯爵の嫡子であったが、自分の地位と恋人アマーリアを狙う義弟の策略により、留学中に父から理不尽に勘当されたことで人生に絶望し、仲間に祭り上げられるまま義賊の首領となったのだった。
一同は封建制度の残るドイツで自由と理想を求めて立ち上がる。
だが、それは引き返せない破滅への道でもあった…。
18世紀のドイツ。父モール伯爵の治める領地で、病弱な母シャルロッテ、従姉妹アマーリアと共に穏やかに暮らしていた嫡男カールの元に、ある日、母親を亡くした異母弟フランツが引き取られてくる。
モール伯爵がほとんど気まぐれのようにひと時情けをかけた女性との間に生まれたフランツは、父である伯爵にも、爵位と領地を当然のように継承するカールにも複雑な想いを抱いていたが、カールは屈託なくフランツを弟として受け入れ、共に剣を学び、競い合って成長していく。
やがて更に広い世界を見たいと望む青年に成長したカールは、父の反対をものともせず、ライプツィヒの大学へと赴く。
カールに淡い恋心を抱いていたアマーリアは、「どうしても困ることがあったらそれを売って帰ってくればいい」と涙を隠して母の形見の指輪をカールに手渡すが、まだ見ぬ未来への希望に胸膨らませるカールは、彼女の真の想いに気づかないまま旅立っていく。
そればかりでなく、カールは自分の大学進学を後押ししてくれたアマーリアの父であり、足に障害を持つ叔父ヘルマンが、爵位と領地を狙いフランツと結託して自分を敢えて故郷から遠ざけたことを知る由もなかった。
新たな世界に足を踏み入れたカールは、ブルジョアジーの子息である学友たち、シュヴァイツァー、ラツマン、シュフテレ、ロルラーらの自由を求める思想に触れ、意見を闘わすうちに、貴族の嫡男でありながらも啓蒙主義者たちの国政参加を主張する論文を大学に提出するに至る。
だが、この論文は当然認められるはずもなく、反体制派と目されてしまったカールの元に、彼の学生生活の現状を知った父から事実上の勘当を言い渡す手紙が届く。
絶望するカールだったが、学友たちと夜な夜な繰り出していた酒場で旧知の仲となっていたシュピーゲルベルクに「これでお前は貴族でなくなった代わりに、それ以外の何にでもなれる本当の自由を得たんだ」と煽られ、その言葉のままに、富める者から奪い、貧しい民たちに分け与える義賊集団、正義の為の犯罪者、善意の盗賊の群れ「群盗」となることを決意。
学友たち、シュピーゲルベルク、その恋人リーベ、リーベの弟グリムらと共に、盗賊行為を働き民衆に金品をばら撒く。
その血気盛んな行動により、「群盗」はたちまちにして反体制派の英雄に祭り上げられていく。
だが、「群盗」の首領=カールが貴族の嫡男だと公表されるや否や、裏切られたと思った民衆は一転してカールと「群盗」たちを敵視するようになり、軍隊と民衆双方から追われる身となった「群盗」たちは、ボヘミアの森の奥深くに辛うじて逃げ延びる。
そんな四面楚歌の彼らの元に仲間に加えてくれとモール領の青年コジンスキーがやってくる。
父モール伯爵亡きあと、フランツとヘルマンが過酷な重税を課し領民を苦しめていること、更に、そもそも自分の勘当は二人の謀り事による偽りだったと知ったカールは、囚われの身同然だというアマーリアを救い出す為、危険を冒して故郷に戻る決意をするが、それはカールを密かに愛していたリーベの心に重い楔を打つ行為となり…。

キキ芹香2度目、宙組生としては初の東上主演。
そして新公初ヒロ、バウ初ヒロ、エト2度目、からの東上初ヒロインゲットなミネーリアなう

ハイ

カール/ 芹香斗亜
(ドイツ、フランケン地方に領地をもつモール伯爵家の嫡男。後に「群盗」の首領となる)
カール(少年)/ 碧咲伊織
モール伯爵/ 凛城きら
(伯爵家の当主。カールの父親)
シャルロッテ/ はる香心
(カールの母親)
アマーリア/ 天彩峰里
(カールの従姉妹)
アマーリア(少女)/ 陽雪アリス
ヘルマン/ 希峰かなた
(カールの叔父。アマーリアの父親)
フランツ/ 瑠風輝
(カールの異母弟)
フランツ(少年)/ 真白悠希
ズーゼル/ 花音舞
(カールの乳母)
モーゼル牧師/ 風輝駿
オイゲン公/ 水香依千
(カールの後見人)
ヴァルター/ 輝ゆう
(オイゲン公の配下)
コジンスキー/ 風色日向
(モール伯爵領の村長の息子)
シュフテレ/ 雪輝れんや
(カールの学友。「群盗」の一員となる)
ラツマン/ 愛海ひかる
(カールの学友。「群盗」の一員となる)
シュヴァイツァー/ 穂稀せり
(カールの学友。「群盗」の一員となる)
ロルラー/ なつ颯都
(カールの学友。「群盗」の一員となる)
リーベ/ 華妃まいあ
(ライプツィヒの酒場の娘。「群盗」の一員となる)
シュピーゲルベルク/ 秋奈るい
(ライプツィヒの酒場の男。リーベの恋人。「群盗」の一員となる)
グリム/ 湖々さくら
(リーベの弟)
フロイデ/ 愛咲まりあ
(ライプツィヒの酒場の女主人。リーベとグリムの母親)
ヴァールハイト/ 鷹翔千空
(ライプツィヒの役人)
監督員/ 風色日向
御者/ 琉稀みうさ
グーテ/ 有愛きい・愛彩めあり・舞こころ・栞菜ひまり
ベーゼ/ 琉稀みうさ


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