2018.04.30.Mon

「THE LAST PARTY」

  

 
              月城かなと
 
Musical「THE LAST PARTY~S.Fitzgerald's last day~」
フィッツジェラルド最後の一日

作・演出/植田景子
ジャズエイジの申し子として波乱の人生を送る運命を背負い、夢と挫折の中でひたすらに光を追い続けた男──
代表作「華麗なるギャツビー」をはじめアメリカ文学に偉大なる足跡を残した作家、スコット・フィッツジェラルドの物語。
1940年12月21日、ハリウッドのアパートメントの一室。
スコット・フィッツジェラルドが心臓発作のため急死。
一夜にして時代の寵児となり、栄光に包まれた1920年代はもはや過去の夢となり、経済的にも社会的にも不遇なまま突然に訪れた、それは淋しすぎる最期だった─。
貧しい家庭に育ったコンプレックスと野心、美しい妻ゼルダへの愛、友人ヘミングウェイとの確執、激しく生き、一流の小説を書きたいともがき続けた彼の心に、最後に残ったものは…。
夢溢れた華やかなりし時代と、そして、大恐慌後の闇と孤独との間で、フィッツジェラルド人生最後のパーティーの幕が開く。
2004年に宙組大和悠河月組大空祐飛主演で宝塚バウホールにて2組連続上演。
心揺さぶる繊細なストーリーとドラマティックな展開が高く評価され、2006年には共に東京にて再演されるなど、鮮烈な印象を残した伝説の作品「THE LAST PARTY」が、12年の時を経て月城かなと主演で甦ります。

1940年12月21日。
アメリカ文学を代表する小説家スコット・フィッツジェラルドは、恋人であり、保護者のような存在でもあるシーラの、ハリウッドのアパートメントで、長編「ラスト・タイクーン」の執筆に取り組んでいたが、重い心臓発作に倒れる時が刻一刻と近づくのを感じていた。
彼は人生の最後の幕が下りる前に、その半生と自分を取り巻いた時代と人々を思い起こす。
アメリカ中西部の田舎町セント・ポールで貧しい少年時代を過ごしたスコットは、偉大な作家となり富と成功とアラバマ・ジョージア2州に並ぶ者のない美女、ゼルダを手に入れるという、野心に燃えていた。
スコットにとってゼルダは夢のすべての象徴だった。
そんな彼の才能を認めたスクリブナーズ社の編集長マックスの尽力により、1920年「楽園のこちら側」で文壇デビューを果たしたスコットは、ニューヨークにゼルダを呼び寄せて結婚。
アメリカに訪れた空前の好景気の中で、ハンサムな人気作家と、彼が描くヒロインのモデルであり、フラッパーガールのシンボルでもあるその妻は、瞬く間に時代の寵児となっていく。
だが、大衆受けする売れっ子作家としての名声も手放したくないながら、本格派の芸術作品を書きたいとの作家としての欲求の間で揺れ動くスコットは、連日連夜のパーティに明け暮れる日々の中で、次第に自己の葛藤を肥大させていく。
一方ゼルダもまた「人気作家の妻」としてではなく、自分自身で自己実現を果たしたいという想いに苛まれていた。
そんな妻の想いを知らぬまま、スコットは1924年すべてをやり直そうとアメリカを離れ、南仏のリヴィエラに居を構え、長編「華麗なるギャツビー」の執筆に作家生命を懸けて打ち込んでいく。
そんなスコットの姿に更に焦燥と不安を募らせていったゼルダは、彼女に想いを寄せる海軍士官エドゥアールと密かに親密な関係を築いてしまう。
妻の異変に気付いたスコットは、その疑惑をも「華麗なるギャツビー」の世界に投影させて作品を書き進めていたが、遂にゼルダとエドゥアールの密会現場に遭遇し、ゼルダを激しく責める。
絶望したゼルダは多量の睡眠薬を飲み自殺を図り、かろうじて一命はとりとめたものの、すでに2人の間には修復不可能な亀裂が生じていた。
その傷口を見つめたまま2人はリヴィエラを去る。
「華麗なるギャツビー」を書きあげたスコットは、名実ともにアメリカ一の作家との賞賛を浴びる中で、1人の青年の原稿に才能の煌めきを感じ、彼をマックスに紹介する。
その青年こそアーネスト・ヘミングウェイだった。
そして1929年、ニューヨーク株価の大暴落により世界恐慌がはじまり、狂騒の20年代・ジャズエイジの時代は終焉を迎え、その時代と共にあったスコットの栄光に彩られた人生も、大きく変転していく。
スコットの描く小説は空疎な絵空事と捉えられるようになり、リアリズムから立ち上がる骨太な芸術作品を志向するヘミングウェイが次々に発表する作品群が、皮肉にも作家フィッツジェラルドの脅威となっていく。
やがて妻ゼルダは精神に異常をきたし、医師に全快の見込みはないと告げられる。
スコットはゼルダの治療費と娘スコッティの教育費の為に、意に沿わないただロマンチックなだけの恋愛小説を書き飛ばす日々を送らざるを得ず、筆が荒れると共に酒に溺れてゆき…。

  

 
カンパニー終了後の月組は3分割。
娘1異例主演のバウチーム、トップ率いる雨唄チーム、そして月城くん満を持しての東上初主演 チームと。
ハイ東上2チーム、見事にヒロイン取り違えましたな。。
   
 

 
  
ハイ
配役比較
  18年版  06年版  06年版  04年版  04年
スコット・フィッツジェラルド
(1920年代のアメリカ文壇に華々しく登場した小説家)
月城かなと/大空祐飛/大和悠河/大空祐飛/大和悠河
ゼルダ・フィッツジェラルド
(スコットの妻。彼の小説のヒロインのモデルとなるフラッパーガール)
海乃美月/彩乃かなみ/紫城るい/紫城るい/彩乃かなみ
フランシス・スコット(スコッティ)
(スコットとゼルダの娘)
菜々野あり/涼城まりな/咲花杏/涼城まりな/咲花杏
 
マックスウェル・パーキンズ(マックス)
(スクリブナーズ社の編集長。スコットをデビューさせ最後まで真摯に面倒を見る。仕事に情熱を燃やす出版界の大物)
悠真倫(専科)/嘉月絵理/美郷真也/嘉月絵理/美郷真也
アイリーン
(パーキンズの秘書)
清華蘭/天野ほたる/月城美咲/天野ほたる/月城美咲
シーラ・グレアム
(スコットの晩年の愛人・ハリウッドのジャーナリスト)
憧花ゆりの/五峰亜季(専科)/五峰亜季(専科)/五峰亜季(専科)/五峰亜季(専科)
ローラ・ガスリー
(スコットの秘書)
夏月都/青葉みちる/美風舞良/青葉みちる/美風舞良
ロイス・モーラン
(ハリウッドの若手美人女優)
夏風季々/妃鳳こころ/鮎瀬美都/妃鳳こころ/鮎瀬美都
エドゥアール・ジョザンヌ
(仏海軍航空士官・ゼルダの浮気相手)
英かおと/真野すがた/月丘七央/真野すがた/月丘七央
医者
(ゼルダの精神科医)
響れおな/一色瑠加/夏大海/一色瑠加/夏大海
看護婦
(ゼルダの看護婦)
桃歌雪/紫水梗華/大海亜呼/紫水梗華/
女医
////大海亜呼
 
アーネスト・ヘミングウェイ
(スコットのライバルとなる20世紀を代表する小説家)
暁千星/北翔海莉/遼河はるひ/月船さらら/遼河はるひ
 
記者(Mr.Idiot)
(お調子者のジャーナリスト)
蘭尚樹////
記者(Ms.Misunderstanding)
(勘違い女のジャーナリスト)
桃歌雪////
記者(Mr.Critic)
(堅物の文芸批評家)
颯希有翔////
記者
(フィッツジェラルド夫妻を取材する記者)
/綾月せり/八雲美佳/綾月せり/八雲美佳
記者
響れおな・風間柚乃・夏月都・天愛るりあ・菜々野あり・蘭世惠翔・夏風季々////
パリのボーイ
蘭世惠翔/彩央寿音/美牧冴京/彩央寿音/美牧冴京
公園の学生
(文学を志す学生)
風間柚乃/明日海りお/珠洲春希/明日海りお/珠洲春希
読者
天愛るりあ・蘭世惠翔////
ルンペン
颯希有翔////
  
2004年、宙組で大和悠河×彩乃かなみコンビ、月組で大空祐飛×紫城るいコンビによりバウで初演。
  2006年、宙組で大和悠河×紫城るいコンビ、月組で大空祐飛×彩乃かなみコンビにより東上再演。
 
 
 
        
月組公演「カンパニー」   月組公演「BADDY」
¥8,800 【送料無料!!】  ライブCD
  
関連記事
21:15 |  月組公演  |  EDIT  | 
 | TOP |