2011.04.15.Fri
「ノバ・ボサ・ノバ/めぐり会いは再び」

柚希礼音×夢咲ねね
ミュージカル・ショー「ノバ・ボサ・ノバ」-盗まれたカルナバル-
作/鴨川清作 演出/藤井大介
1971年に初演し、1976年の再演時には文化庁芸術祭優秀賞を受賞、1999年に再々演された後も更なる再演の呼び声の高かったショーの傑作「ノバ・ボサ・ノバ」。
ブラジルのリオのカーニバルを舞台に展開する奇妙な人間模様を、ドラマティックなミュージカル・シーンで見せる、ショー作品です。
ダイナミックなダンス、そして歌唱力にも一段と飛躍を見せる柚希礼音を中心とした星組により、この名作が再び甦ります。
尚、2011年は「ノバ・ボサ・ノバ」を生み出した巨匠・鴨川清作の没後35年にあたります。
南米はリオ・デ・ジャネイロ。
年に一度のカルナバルには、土地っ子のカリオカたちが三日三晩、サンバのリズムに踊り狂う。
いよいよカルナバル、人々の心は浮き立った。
朝日にきらめく金色の砂浜。
まず、このショーの主人公たちが登場する。
義賊のソールと少年ボーロ、盗賊のオーロと子分のボールソ、物売りのマールと許婚ブリーザ、観光客の母娘メール夫人とエストレーラ嬢。
街の広場に貧しいカリオカをはじめ、多くの人々が集まって来る。
そしていよいよ、華麗なカルナバルの幕開き。
物語の狂言回し役は神父のルーアとシスター・マーマである。
朝の街の広場。
二つの銀行で銀行強盗がある。
犯人は義賊のソールと盗賊のオーロ。
ポリスに賄賂を渡したので、警官は小さな声で「強盗だ!」と叫ぶ。
群衆も「強盗だ!強盗だ!」と静かに合唱する。
午後の街角。
盗賊のオーロは、観光客の母娘に接近して、あるクラブでエストレーラと一緒に踊りながらネックレスを奪う。
これを見たソールは、オーロからそのネックレスを奪い取る。
その途端、今度はオーロの子分ボールソにピストルで脅し取られ、頭を殴られてたちまち気絶。
夜の街角。
パトカーに追われたオーロは、物売りの娘ブリーザに突然抱きついてキスし、警官たちをやり過ごす。
しかし、この一回のキスで、オーロとブリーザに恋が生まれる。
昼の広場。
義賊のソールの歌に合わせて、大勢の人達が踊り出す。
ソールはエストレーラと、オーロはブリーザと、燃える太陽の下で恋を語り合う。
しかし嫉妬に狂ったマールは誤ってブリーザを刺し殺してしまう。
夜の丘の上。
盗賊のオーロは恋人を失った悲しみに慟哭する。
その彼を慰めながら踊る物売り女ラービオス。
夜の街角。
パトカーに追われたスリのボールソは、近くにいたメール夫人を強引に抱いてキス。
ポリスをやり過ごして去ろうとするが、メール夫人はボールソに愛を求めて離さない。
ここは女ばかりのクラブ・バーバ。問題のネックレスを追って、ソールとオーロが女装してこのクラブにやって来る。
ソールはやっとのことで、クラブ・バーバのマダムからネックレスを奪い取り、持ち主のエストレーラの首にかけてやる。
夜の広場では、カルナバル最後の夜のパレードが華やかに繰り広げられている。
夜明けの浜辺。
盗賊のオーロは物売り女ラービオスに温かく抱かれながら山へ帰って行く。
一方、ソールとエストレーラの恋も、夜明けと共に終わる。
彼女はソールに熱い口づけを求め、泣きながら去って行く。
その後、エストレーラが忘れていったネックレスを、ソールは母親のメール夫人に返すが、またもやスリのボールソに盗まれる。
追いつ追われつ、揚げ句の果てに、ネックレスはシスター・マーマの義捐金箱へ。
浜辺は朝日に映える。
ボーロの飛ばした凧が舞い上がる。
ソールの歌に合わせてカリオカたちが踊り出す。
ロマンティック・ミュージカル「めぐり会いは再び」-My only shinin’star-
〜マリヴォー作「愛と偶然との戯れ」より〜
脚本・演出/小柳奈穂子
「愛の勝利」などで知られる、18世紀フランスの劇作家マリヴォーによる名作喜劇「愛と偶然との戯れ」をミュージカル化。
結婚しようとする男女が期せずして召使いに化け、相手を観察する羽目になることから起こる騒動を華やかにコミカルに描きながら、繊細な恋愛心理を浮き彫りにします。
オルゴン伯爵は娘シルヴィアに、5人の求婚者の中から一人を選び、結婚するように言う。
シルヴィアは抵抗するが、召使いのリゼットと入れ替わり、変装して相手に近付き、相手の人柄を認めたら結婚するとの条件を出す。
どの貴公子も気に入らないシルヴィアが見初めたのは、求婚者の一人であるドラントの召使いブルギニョンだった。
ブルギニョンも気位の高いシルヴィアに振り回されながらも惹かれていく。
実はブルギニョンも、シルヴィアと同じ理由で召使いと入れ替わったドラントだった。
そうとは知らない二人は、主人になりすました二人をも巻き込み、騒動を繰り広げることに…。
演出家・小柳奈穂子の宝塚大劇場デビュー作となります。
オルゴン伯爵の領土フォスフォールへと向かうドラント・ヴェスペール公爵は、伯爵令嬢シルヴィアの五人の花婿候補の一人に選ばれたのだが、他の人と並べられ品定めされることに不快感を感じていた。
外見や肩書ではない花嫁の本当の姿を見極めたいと願うドラントは、その場に居合わせた旅芸人の話を聞き、従者ブルギニョンと入れ替わって相手を観察しようと思い立つ。
当のシルヴィアも、好きだった彼が自分の姉と結婚した失恋の痛手が癒えず、男性に対して不信感を持っていた。
どうしたら花婿候補の本当の姿を知れるかと悩むシルヴィアに兄のマリオは、友人が書いている芝居に花嫁花婿候補の二人が召使いと入れ替わって相手を観察するという話があると伝え、シルヴィアは侍女のリゼットと入れ替わることを決める。
ドラント以外の花婿候補はそれぞれ曰くつきの人物ばかりだった。
王立騎士団副筆頭騎士、リュシドール・グラファイスは、ラルゴ伯爵夫人との不毛な関係を清算すべく花婿候補選びに参加したのだが、オルゴン伯爵と旧知の仲だったラルゴ伯爵夫人が邸を訪れ、彼女への想いを再燃させる。
弱小国ル・カイン王国の第二十四王子アジスは貧乏王国の末息子の立場に幻滅し、大国の暮らしに憧れて参加したが、ここに来て改めて自国の良さに思い至り、近くで支えてくれた侍女コレットの愛にも気づくのだった。
ローウェル卿の子息フォションに至っては、シルヴィアの兄マリオに恋い焦がれ、彼に近づきたいがゆえに花婿候補の兄を閉じ込め自分が代わりにオルゴン邸に赴いた、フォションの妹レオニードだった。
レオニードは大胆にマリオに迫り、クールなマリオも少々心を動かされる始末…。
互いに身代わりを立てていることを知らないドラントとシルヴィアは、それぞれの召使いとして接する。
三人の花婿候補を一緒に観察し、それぞれの顛末を見届けた二人は、互いの男女観を述べ合ううち知らず知らずに惹かれ合っていく…。
だが真実を隠している辛さから、シルヴィアは彼を愛していないと言ってしまう…。
ドラントもまた、自分の嘘のせいで皆が傷つくことを反省し、彼女への愛は幻だと自らに言い聞かす。
ドラントと入れ替わったブルギニョンとシルヴィアの身替わりを務めるリゼット。
二人は互いに一目で恋に落ちていた。
自分の本当の姿を相手が知ったら…と思いながらも、自らの気持ちに嘘はつけず、複雑な思いで二人は恋を語るのだった。
最後の花婿候補、旅芸人一座の演出家エルモクラートは、自分の才能を見限って参加したのだが、自分の書いた筋書きが実際に行われていると知り、自ら候補から身を引く。
さらに彼の筋書きによってドラントとシルヴィアはお互いの真実の姿を語り、素直に愛を告げる。
ブルギニョンとリゼットも真実の姿で結ばれることに。
“星祭り”の日にユグドラシルの木の下で愛を誓った恋人たちは、永遠に幸せになるという――。
ユグドラシルの木の下で改めて自己紹介から始めたドラントとシルヴィアは結婚を約束し、くちづけを交わすのだった。

チエネネ大劇場4作目。
第97期生初舞台お披露目公演なう。
ショー先行。新公もショーのみ。
2011年4月15日〜5月16日(宝塚大劇場)、6月3日〜7月3日(東京宝塚劇場)の公演スケジュール。
2番手・凰稀かなめの組替えにより、今公演から星はしばし2番手不在に。
ハイ

ドラント・ヴェスペール/柚希礼音
(貴族の青年。ヴェスペール公爵の息子)
ブルギニョン/ 紅ゆずる
(ドラントの従僕)
オルゴン伯爵/ 英真なおき
(フォスフォールの領主)
シルヴィア・ド・オルゴン/夢咲ねね
(オルゴン伯爵の娘)
マリオ・ド・オルゴン/ 涼紫央
(シルヴィアの兄)
アルビレオ/ 妃咲せあら
(シルヴィアの姉、マリオの妹)
リゼット/ 白華れみ
(シルヴィアの侍女)
ユリウス/ 天寿光希
(オルゴン家の執事)
グルー/ 鶴美舞夕
(オルゴン家の召使)
ブラン/ 白妙なつ
(オルゴン家の召使)
リュシドール・グラファイス/夢乃聖夏
(王立騎士団副筆頭騎士)
ラルゴ伯爵夫人/ 万里柚美
(リュシドールの愛人)
アジス・ル・カイン/ 美弥るりか
(ル・カイン王国第二十四王子)
コレット/ 早乙女わかば

(アジスの侍女。幼馴染)
コクマ/ 十碧れいや
(アジスの従者)
ケテル/ 芹香斗亜
(アジスの従者)
レオニード・ド・ローウェル(フォション)/音波みのり
(ローウェル伯爵の娘)
コリーヌ(エルミダス)/ 稀鳥まりや
(レオニードの侍女。レオニードに付き添って男装する)
エルモクラート・オズウェル・マーキス/真風涼帆
(オズウェル辺境伯の息子・劇作家)
フォーマルハウト/ 美稀千種
(旅芸人一座の座長)
グラファイス/ 碧海りま
(旅芸人一座の座員)
カストル/ 壱城あずさ
(旅芸人一座の座員)
シリウス/ 如月蓮
(旅芸人一座の座員)
カノープス/ 美城れん
(旅芸人一座の座員)
プロキオン/ 天霧真世
(旅芸人一座の座員)
エレクトラ/ 毬乃ゆい
(旅芸人一座の座員)
スピカ/ 花愛瑞穂
(旅芸人一座の座員)
リゲル/ 音花ゆり
(旅芸人一座の座員)
アルタイル/ 麻央侑希

(旅芸人一座の座員)
カペラ/ 南風里名
(旅芸人一座の座員)
ミラ/ 優香りこ
(旅芸人一座の座員)
アリア/ 夢妃杏瑠
(旅芸人一座の座員)


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